月曜は、Broadcomが先週から引き続き大幅高で、ハイテク銘柄中心に続伸。
中銀イベント前にも関わらず、「どうせ利下げだ」と調子こいて臨んだFOMCは先週示した通り、高金利が長期化するという見通しが発表される。
それを受け長期金利は急騰し、市場は健やかに下落。
金曜のMSQに向けての仕掛けも警戒されたのか翌日も殆ど反発せず、金曜市場前発表のPCEが市場予測を
下回ったのを受け一応反発。
ここ数日の主要指数の反応は殆ど想定通りで、至って健全な調整の域を出ないので割とどうでもいい。
注目すべきは他にある。
短期トレンドラインを下抜ける。
M2との対比を見る限り、Bitcoinの行末はあまりよろしくない。
Bitcoin Tops $106K, Goes 'Santa Claus Mode' As Optimism Grows For US Reserve Status | ZeroHedge
月足の形も、月初の記事に書いた通りに形成されつつある。
4月、8月の急落時には下値支持された200MAを下抜けてしまった。
iShares iBoxx $ High Yield Corporate Bond ETF (HYG)
月足チャートを見ても、50MAを上値抵抗にMACDが陰転間近なので要監視。
そして10日連続陰線は数十年ぶりということらしいDow。
半年ぐらい前に書いた記事でも取り上げたけど、ITバブル崩壊時はS&P500は高値更新しているのに
Dowは先んじて高値を切り下げていたという過去がある。
S&P 500 (^GSPC) *週足 (2000年前後)
Dow輸送株指数に至っては年初来マイナス。
これで「経済は強い」?
暴落だ激リバだと騒いでいるが、このまま崩落というほど大きくトレンドは崩れていない。
かと言って金曜の反発は言うほど強くない。
日足チャートを見ると結構な出来高を伴って上昇したのは良い。
しかしMACDは陰転、今まで下値支持だった50MA(青)を下抜け、今度は上値抵抗になってしまっているのはわろし。
S&P 500 (^GSPC) *日足
次に30分足チャートを見ると、綺麗に50MA(青)が上値抵抗で引け味も悪く、その際の出来高が大きいのも悪印象。
ただ30MA(黄)に下支えされているので、このまますぐさま下という感じでもない。
特にイベントもないので大きく動く想定はしてないが、来週は上げてもジリ上げ程度、更に下値模索に転じてもおかしくはない。
あまりあからさまに動いたら泡沫投資家は怖気付いて市場に寄り付かなくなってしまう。
本格的に動きが出るのは年明けからだろうし、その際も巧くブルトラップを挟みながら
泡沫投資家を餌食に売りを消化していくだろう。
そもそもパウエっちの金利高止まり方策と、植田っちのワンノッチ発言で急速に円安に振れたお陰で
日本の投信しか買ったことのないような投資家は殆どダメージを受けていないだろう。
こうして円安の所為で、自分の資産の増減しか見ていない日本の投資家は、ある日突然円高に振れたタイミングで
市場の崩落を知る羽目になる。
これが、軽々に「年初一括が最適解」などと企てているせっかちな新NISA民が味わうであろう屈辱的シナリオである。
10Y-3Mの逆イールド解消はやっぱりみんな気にしてるからね。