少し悪し様に論じ過ぎたきらいがあるので
前回、山崎元氏の記事に託けて否定的なこと書きましたが、山崎氏本人も
新NISAをどのように使うのが「正しい」かについて述べる
としか言ってないので、あれは反論ではなく、もし山崎氏の記事を「投資法として
の最適解」みたいな受け取り方をしてしまった人がいたら危ういと思い「その論理的
な正しさは限定的な条件下の話ですよね」ということを敢えて強調してみせたという
だけです。
敢えて当たり前なことを書きますが
投資の基本は分散と言いますが、バフェットに言わせれば「分散投資は無知に対する
ヘッジ」ですし、ドルコスト平均法についても、山崎氏から見れば気休めです。
長期投資が正当化される理由というのも、偏にインデックス投資は年次リターンの
振れ幅が大きく、30年以上でないと安定しない所為であって、インデックスちゃんの
斑気の為に長時間付き合わされているだけというのが実態です。
複利の恩恵を得るのも右肩上がりが前提で、投資先がダメなら長期だろうとダメだし
インデックスでも短期で平均的リターンを大きく超えてしまったら、いずれ近い内に
負の複利効果にシバかれます。
そして、NISAは税制的に優遇される制度というだけで、その利用自体が投資としての
優位性を決定付けるわけではなく、利益が薄ければ節税効果もへったくれもないし
NISA枠が余っていなくても、絶好の買い場が来たら投資しないと機会損失になってし
まいます。
そういった方法論が最適解であるかのように謳われるのも、投資家の運用能力の問題
つまり投資家の都合です。NISAが拡充されるから早く利用したいというのも投資家の
都合です。
『市場はあなたの希望や計画にはまったくおかまいなしに動く。市場に合わせる
べきは投資家のほうであって、市場は投資家に合わせてはくれない。』
チャールズ・エリス『敗者のゲーム』
同業者を腐したかっただけ?
過去の山崎氏の話を振り返ると、至って穏当なことを言っているわけですが
なぜ新NISAの記事では尖ったこと言い出しちゃったの?と思ったわけです。