9月は凡そ期待通りにアグレッシブでした。
S&P 500 (^GSPC) 日足
200MAまで下落して反発、までは教科書通りの値動きでした。
さあ、最悪の9月は終わった、年末に向けて上目線だと市場が息巻いた矢先に、中東情勢
激化懸念で再度反落。
まあ、ストキャスも買われ過ぎで、上に移動平均線が3本も、その内2本は垂れ下がるよ
うに被さってきているので、頭を抑えられるのも当然のように見えますが。
10月末ぐらいまでは、再度200MAを試す展開になりそうですが、そこを下に切ると
年末ラリーを望むには苦しい展開になってしまいそうです。
S&P 500 (^GSPC) 週足
週足で見ると、黄色い30MAに沿って緩やかに上昇トレンドを維持していこうという
気概は察せられますが、年末までに高値更新しそうな勢いは今のところ感じられません。
ストキャスはかなり低位で、Fear and Greed Index 等の市場のセンチメントもかなり悲観
に傾いているので、それらを以て「買い場だ」という意見も散見されます。
私は下に構えている2本の移動平均線まで下がりそうだと思っているので、そこまで
行けば一旦の買い場ではあると思います。
しかし月足で見ると、中期的には天井を打って下落トレンドに入っているように
見えます。
S&P 500 (^GSPC) 月足
黄色い30MAを下値支持に踏ん張っているようですが、前月の大陰線の売り圧力から
見るに、下支えをブレイクするのも時間の問題のように思えます。
そうなると下値支持だった30MAが上値抵抗となり、その下の青い50MA行きになる
公算が高いのではないでしょうか。
尤も、それはチャート脳の私のバイアスがかかった見方ですが、高金利ドル高ではこれ
から始まる決算シーズンもあまり期待出来ないですし、前回述べたように個人消費は
貯金の枯渇、カードローン残高及び滞納の増加に加え学生ローン支払いも再開するなど
風前の灯のような状態で、先週末に発表された経済指標にもそれが表れ始めています。
市場はアノマリー的な年末株高を期待しているようですが、消費者信頼感は予想を大きく
下振れ、それに反してインフレ期待は上振れと非常によろしくない。
更には、先延ばしされた政府閉鎖、地政学的リスクと不穏な不透明要素が山積みです。
その分長期金利は低下していますし、追加利上げの懸念は後退するでしょうが、ここまで
金利上昇に逆らうように上昇してきた株価が、景気後退を織り込み、巻き戻しされる
フェーズに入った可能性も相応にあるように思われます。