私の浅墓な見立てとは裏腹に、TSMCの好決算+CPIのポジティブサプライズを受けて
100MAを上抜けて急伸しました(当然私はこの急騰の後半は取り逃しています)。
一先ず9月の高値水準で次の材料待ちとばかりに相場は足踏み状態。
短期的には買われ過ぎには違いありませんが、21日のNVIDIAの決算次第でもう一段高
があるかもしれません。
しかし、既に期待で最高値付近まで買われている為、余程良い決算でなければ、材料
出尽くしで売られるリスクも高そうです。
NVIDIA Corporation (NVDA)
その一方で相場全体に変化も感じられます。
14日のCPI発表を受け、長期金利は急落し株高に反応しましたが、16日の失業保険申請
件数の増加で再度長期金利が急落した際は株価はほぼ無反応でした。
相場の関心事がインフレ・利上げから景気後退懸念にシフトしているようです。
景気に敏感なRussell 2000は、ほぼ横ばいの主要指数3指数とは違って独歩安に。
ウォルマートも10月以降の弱い消費者動向を嫌気され決算後急落。
消費者の購買意欲が弱いようでは年末商戦ラリーは期待できません。
更に、つい最近までインフレで持ち切りだったのに、もうデフレの懸念も。
いまだに年末株高を唱える声が支配的ですが、利上げ停止後の株高アノマリーなど
今時インフルエンサーにすら飽きるほど擦り倒されているネタなので、既に織り込まれ
ている可能性が高いと思っています。
12月に更に弱い経済指標が発表されるなどすれば、一段と景気後退懸念が高まり
2018年末のような展開もあり得ます。
つなぎ予算で再延期された政府閉鎖の問題が重なるところも似た状況です。
あまりその場凌ぎを濫用していると、国債格付が更にネガティブ視されそうです。
年初が株安なら大統領選挙にも響くでしょうし、来年も色々な要因で不安定な年になり
そうですね。