✖暴落 〇調整局面を鑑賞する

 

2022年の相場は暴落ではない

去年のようなベアマーケットでは「暴落」という言葉をよく見かけましたが

個人的には暴落らしい暴落はなかったと思っています。

サーキットブレーカーが発動したという話も聞かないし、FOMCなどのイベント前後

で数%下げたというのも何度かありましたが、毎度淡い期待で上昇していた分が引き

戻されただけで調整の域を出ていないように思えます。

そもそも2022年の相場自体、教科書的な金融引き締め下の調整で、暴落というには

随分穏やかです。

 

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山崎氏も「今回の下落は普通の株価下落」との見解だそうです。

氏に言わせればリーマンショックすら普通の株価下落だということです。

普通かどうかは微妙なところですが、妥当な下落だと私も思います。

 

話が逸れましたが、敢えて去年のハイライトを挙げるなら、1/17の週足の大陰線です。

 

 

コロナショック以降、黄色の30MAをトレンドライン(下値支持線)として推移して

いましたが、そこで明確に下抜けしました。

ここで市場参加者の大半は「上昇トレンドが終わった」と捉えたようです。

その後2度ほど、その30MAを超えようとする動きを見せますが、今度はそれが上値

抵抗線となって跳ね返され、本格的な下落に転じます。実に教科書的なプライスアク

ションです。

 

このような値動きはよくあります。

逃げ場が2回も用意されていたので、2022年の下落は易しい部類だと思います。

その後の値動きも概ね50、100、200といった基本的な移動平均線の間で折り目正しく

推移しているので、暴落というには少し行儀が良すぎるように思います。

 

今後気を付けるべきこと

*S&P 500 (^GSPC) 月足

 

リーマンショック以来続いてきた、月足50MAを下支えとする上昇トレンドが守れる

かどうかに留意すべきです。

コロナショック時は、大規模緩和で短期間でトレンド回復しましたが、そう毎回都合

良く事が運ぶわけではありません。

緩和に慣れきって、「何かあってもFedが何とかしてくれる」といった能天気な態度で

相場に臨む市場参加者が散見されますが、良くない兆候だと思います。

 

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